身近な金属である銀や銅や真鍮。
先月中旬までメタルカラーゼミを実施し、それに先駆けて上記パーツでいくつかの着色サンプルを準備しました。
左側のペンダントはシルバー(イブシ仕上げ)
上段左からエレカラ(ブルー)、エレカラ(レッド)、エレカラ(イエロー)
中段はアルミのアルマイト(アノダイズドともいう)グリーン、チタン(25V)チタン(100V)
下段はメッキガンメタル、メッキ24K、メッキピンクゴールド
地金はですね、銀・銅・真鍮が色々混ざってます。
リング下のパーツはK10キャストになります。
エレカラはセラミック電着塗装というもので特殊なカラー溶液を使用して、電気を流しながら着色しその後オーブンで焼き付けることでかなり硬いカラー皮膜を金属にのせることが出来ます。
チタンは陽極酸化(アノダイズド)で様々なカラーを出すことが出来ます。
素の状態では上記のようにそっけないグレーです。
これを化学薬品で研磨したあと安定化直流電源という機材を使用し、コンセントのDC(交流電源)をAC(直流電源)にしてからリン酸溶液の中で電流を流します。
セッティングは液中に沈めたチタン電極板に−極(黒)を接続、着色したい作品を+極(赤)に。
流す電圧(V:ボルテージ)を変えることで様々なカラーリングが出来ます。
10Vから125Vまで24色のカラーサンプルを作ってみました。
久しぶりにスライダーを使って表示します。
1本のチタンリングを着色し、写真を撮ってさらに高い電圧をかけていきました。
なので残っている実物は125Vのみです。
なんか下処理の具合とかリン酸溶液の具合とかで同じボルテージをかけても少々色ぶれがあるかもしれません。
※写真画像の色は一切フォトショップ等での加工はしていません。
これが安定化直流電源。私物です。
機器により様々ですがコレは120V、0.6Aまで使用可能。
これ1台あればメッキもエレカラもチタンの陽極酸化も可能になります。
ただし液槽メッキは電解脱脂が必要だったり、メッキを一定温度に温めたり、プラチナメッキが施された電極板が必要だったりと結構特殊ですね。
さて、部分メッキであればそんなにいろんな機材はいりません。
あるメーカーの部分メッキ機を使っている時に気づきました。
コレは手造りできるなぁ。と。
メッキペンは3ミリ銅線を曲げて制作、先端にフェルトを挟み込めるようにしておきます。
1.5V電池を直流で6本、つまり9V電池ボックス。
ON/OFFスイッチがあるのがポイントです。
もちろん9V四角電池一個でも可。
更にコンパクトに制作できるのですが、本体が軽すぎるとメッキ作業中に安定しないだろう、と想像してコレにしました。
ワニグチクリップをハンダ付けし、熱収縮パイプでカバーを。
機材パーツだけならば1000円以下で揃えられます。
これで部分メッキ(金)ならばいつでも自宅で可能に。
作品が−極(黒)、メッキペンには+極(赤)をつなげます。
消耗品はフェルトとメッキ液。まぁ、メッキ液はやはり高価です。
メッキ前は磨くかつや消しかの下処理をして、しっかりと脱脂をする。コレはメッキの基本。
ちょっとだけココを金に、ってときに結構便利。
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